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(書評)マイナス金利 ハイパーインフレよりも怖い日本経済の末路

 

今回はさっくり書評を。最近、話題になったマイナス金利についての本を読みました。

 

 

マイナス金利

マイナス金利

 

 

 

マイナス金利、という言葉は最近ニュースに取り上げられることが多かったので、聞いたことがある方も多いだろう。尚、本書は昨年12月の日銀のマイナス金利導入前である、11月に発売されている。著者の慧眼は見事と言わざるを得ない。

 

つまり、本の内容は今回の日銀の政策実行に対応して書かれているのではなく、ここ数年の世界規模での金融政策の結果、様々な事象が市場で起きてきており、その一環として既に日本でマイナス金利が発生し始めていることについて書いている。

 

そもそも、金融関係者でないと余り興味はない部分になるが、ここ数年での世界規模の金融緩和の流れの中で、日銀より先に欧州ECBがマイナス金利を導入している。その狙い、効果なども本書では書かれており、日銀のマイナス金利導入について勉強したい方には本書の内容は非常に適していると思う

 

また、マイナス金利以外でもそもそもの金利の出来る仕組みや、政策金利と民間銀行金利の関係、国債価格と金利の関係など、金利の基礎的な部分についても丁寧に分かりやすく書かれており、勉強になる内容となっている。

 

ベテランの金融関係者、企業の財務関係者でも読んで満足できる内容だとは思うが、個人的には、上記の業種に属しているが金利について不明瞭な部分がある方や、金利をこれから勉強したいと思っている方向けの教科書としての使い方が良いのではないかと感じた。基礎知識の勉強にもなり、まさに話題のマイナス金利についても学べ一石二鳥だと思う

 

 

最後に、本書の内容も参考にしながらマイナス金利の導入目的、過程をかなりざっくりとではあるが、まとめたので下記に記す。

 

 

 

世界的な経済不況に対し、金融緩和で景気浮揚を図る

→国から民間銀行への貸し出し金利を引き下げ、投資を活発化させる

→一応の効果は出るが、まだ足りない

→しかし、もう金利の引き下げは限界(ほぼ0%)

→ここで質(金利)から量(金額)への緩和策に舵をきる

→その中の一つの策として、民間銀行が国に預けて寝かしておいた準備金に

    マイナス金利をつける

→置いておくだけで損をするので、銀行は無理矢理にでも市場にお金を使おうとする

→お金の供給が増加するので、経済の活発、インフレ、が見込まれる(予定)

 

 

 

 

書いてみて思いましたが、自分も仕事をして初めて理解した部分ですが、普通に生きていると国債金利の関係どころか、国債ってそもそも何?ってことすら知らずに過ごせますよね。高校や大学の一般教養としてもう少し詳しくここら辺を教えてくれるようになると、より日本の財政問題への意識も高まるのではないかな、と思いました。

 

 

ではまた。

 

 

ミチシブ

 

 

20代序盤で合コンを初めてした話〜数百戦も一歩から〜

 

ヒデヨシさんの下記のブログ記事を読んで、以前に医者と一緒に

合コンをしたことを思い出した。

 

 

 

彼は、自分が見た限り、上記記事で言う二つの壁を越えていた。本人もそれを自覚していたのか、自信があり女性には困っていない様子であった。ただ、たまたまその時の相手が看護師の方々であったのだが、何故か看護師の方々からはその人は不評であったようで飲み会の途中でも冷たい対応をしていた。

 

帰りの電車で聞いたところ、『医者はちゃらいから嫌い』とのことで、自分の周りの色々な話を聞かせてくれた。。自分は医者のチャラさを目で見たことは無かったので、そうなんだ、と適当に相槌を打つことしか出来なかったが、『一見、モテそうな職業を逆に嫌う』女性陣もいるんだな、と思ったことを覚えている。(まあ、医者と普段から接しているので色々と見たくもないものを見てしまうのかもしれないが。)

 

尚、本エントリで書きたいのは別に医者がチャラいのかどうなのか、とか、ではない。それは私には分からないし、あまり興味がない。ここで言いたかったのは、普通に毎日仕事して帰っての生活では知ることもなかった世界(今回で言えば医者の遊び方、看護師との関係等)を、合コンに行くことで表面的にでも知ることができた、ということだ。あくまでこの女性の周りの医者がそういう人が多いだけだったのかも知れないが、自分のイメージでは医者は真面目な人が多く、看護師からもモテモテの憧れの存在なのだろうと思っていたので、一部でもそれと逆の世界があると知れたことは中々興味深かった。恐らく合コン以外では、少なくとも自分はこういった興味深い場面に出くわすことが出来なかったと思う。

 

 

前置きが長くなったが、上記から自分が合コンとどういった経緯で接するようになったのかをふと思い出したので、下記つらつらと書き連ねる。

 

 

☆  ☆   ☆

 

私が合コンを初めてしたのは、社会人1年目の頃であった。同期の中には、学生時代に合コンを経験していたものも多かったが、私は学生時代は全くそういった経験は無く、むしろ避けていた。学生時代、女子の後輩から合コンを頼まれることもあったが、自分自身が初対面の女性と話すことが苦手なことに加え、類は友を呼ぶというか、周りの友人達も自分と同じような面子ばかりだったので、合コンの面子を揃えることも現実的に無理だったので断っていた程であった。

 

 そんな自分の話を入社後に先輩に話したところ、『今後、仕事で初対面の人達とたくさん出会い、話す機会がある。接待だってある。何のプレッシャーも無い合コンですら軽くこなせないのであれば仕事で上手くやれるはずがない、修行と思ってたくさんやってこい』と言われた。合コンと仕事はまた別だろう、と思ったが、確かに初対面の人と話す練習になり、また店選びなど幹事力も鍛えられる面もあると感じた為、挑戦することにしたのであった。

 

 もはや記憶の片隅にも残っていない合コンは数え切れないくらいあるが、記念すべき1回目の合コンは未だに覚えている。

 

仲の良い同期に上記の話をしたところ、早速翌週に会をセッティングしてくれた。メンバーは、男側は自分と同期の2名、相手は同期の知り合いの女子2人になるとのことだった。今考えると合コンと言えるのか微妙な規模感であるが、おそらく友人が初陣の自分を気遣って敢えて少人数の会にしてくれたであろう。尚、事前に同期には、自分は初めての合コンなので、ギャルとか強めの女性は恐らく無理だから、ゆるい感じの女性にして欲しいと頼んでおり、同期もそれを汲んで探してくれたようだった

 

当日までに事前に合コン関連の情報をネットで仕入れて、自分なりの準備はしてきたとは言えやはり初陣、緊張していた。なので当日は開始時間より少し早く友達と合流し、作戦会議をしてから行こうということにした。

 

当日、友人と合流して女性陣のことなど事前情報を聞いてみると、『いわゆる一般的な良い子であり、ギャルとかではないから気楽に話せば良い』とのアドバイスをくれた。話す内容も基本的には自分が主導するから、そこに乗っかってくれれば良いと言ってくれた。さすが、東京私大リア充経験者は違うなあと、尊敬の念を抱いた。

 

開始時間の少し前に店に入って待っていようと、今回の会場であるハワイアン料理の店に向かった。女性陣はまだおらず、席で待っていた。作戦会議のおかげか、緊張もほぐれ、メンタルは良い感じになってきており、これは何とかなりそうだな、と思えてきていた。

 

 

そして、遂に

 

 

 

女子『お待たせしましたー』

 

 

 

相手側がやってきた。

ファーストインプレッションが大事だと事前情報で調べていたので、しっかり目を見て挨拶しようと緊張を抑えながら、女性陣の方を見ると。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギャルだった(当時で言う、所謂ガングロ)

 

 

 

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☆    ☆    ☆

 

 

 

その後のことは、正直あまり覚えていない(気絶したわけではない)。

 

 

確か、実際はその女性陣はギャルではなく、たまたま最近ハワイに行って真っ黒に焼いてしまっただけということであり、会話自体は普通の内容であったが、初陣の自分はファーストインパクトで完全にHPがゼロになっており、その後の会話でも復活することは無かった。そして、それは日焼けのレベルを完全に超えているぞとも思った。。。

 

 

今思い返すと、相手を見た目だけで判断してしまい失礼極まりない話だったと思うが、初陣にギャル(風)に当たってしまい取り乱してしまったと、お許しいただきたい。

 

 

 

といった感じで、一回目の合コンで失態をさらしたのだったが、確かに勉強にはなったとその後も懲りずに修行と実益を兼ねて合コンは続けていき、いつの間にか楽しめるようになり、気づくと相当な回数を行ってきていた。

 

 

 

合コンを相当数する中で、失った時間、金は膨大であった。悔いることもしょっちゅうある。精神面でも失ってきているものがあると感じる。ただ、それだけの数をこなす中で、得たことも確かにあった。先輩が最初に言ってくれていた言葉の意図も今なら大体わかる。

 

 

この、合コンで得たことについては、役立つ人も少しはいるのではないかと思われるので、また別のエントリーで改めて書きたいと思う。

 

 

 

それにしても、、、、

あれ以降見た目がギャル風の女性とは飲み会で会ったことはないところを見ると、

初陣から物凄いヒキをしたんだなあ。。。

 

 

 

ミチシブ

 

 

 

oreno-yuigon.hatenablog.com

同僚への意識の変化


30代以降、会社でどう働いていくべきか。
別に年代でくくって考えるものでは無いのかも知れないが、一つの区切りではあるので最近よく過去を振り返って考えている。

スキル面について言えば、能力は急に年をとって変わるわけではないから、目の前のやるべきことにしっかり取り組み、徐々に出来ることを広げていくという働き方が引き続き求められるであろう。だが、マインド面は自分の意識次第ですぐにでも変えることが出来る。故に、マインドの変化は必要であればすぐにでもするべきだろう。


その観点から、改めて振り返ってみると、自分の足りない部分が見えてくる。会社がおそらく30代以降の人間に求めているもの。それを端に表すのが、タイトルにある同僚への意識の変化だ。最近は気づいて行動に移せるようになって来たが、本来もう少し早くマインドシフトするべきだったと思う。自戒を込めて、思い返して書き記す。


☆   ☆   ☆



入社して5〜6年ほど経つと、誰でもある程度仕事に自信を持ち始めると思う。
自分も例外ではなく、今所属している部の仕事はあらかた理解した、と感じ始めていた。また、それなりに努力もしてきた為、若手の中では仕事が出来るほうだと、認められるようになっていた。ただ自分はいつも今の会社の外でどれくらい通用するかがその人間の市場価値だと考えていたので、落ち着くことなく成長出来そうな仕事、面白そうな仕事を自分がやることばかり考えていた。

その向上心自体は悪いことでは無かったと思うが、貪欲に求めた結果、同期や後輩がやっている仕事についても目が行くようになってしまった。自らの仕事にある程度慣れて余裕が生まれたことも要因だと思う。そうなると、『何であれくらいのことに時間がかかるのか』、『自分がやった方が効率的』、『進め方、下手だなあ』等々、他人のやり方を心の中で評価、批評してしまうようになっていった。

また、上記のように非効率に見える仕事の仕方をしていると、当然、徐々に仕事がたまっていく。そして仕事が終わらないから彼らは毎日遅くまで残業していた。私は朝早く来て仕事をする習慣にしていたので夜は比較的早かったのだが、時折彼らから、『ミチシブさんは早く帰れていいですね』と嫌みのように言われることがあり、その時は相手の仕事の進め方のダメな部分、非効率な部分を厳しく指摘することもあった。

こうしてモヤモヤ、イライラが暫く続いていたのだが、ある時その年の新入社員が自分の下につくことになった。仕事を教えていく上で、当然新人なので、非効率な部分だらけであり、的外れな方法を取ることも多かったが、不思議と上記のような気持ちは全く湧かなかった。それよりも、自分から学んで成長してもらいたいという気持ちがあった



この時、バカな自分もようやく気づいた。



自分は同僚を競争相手、ライバルと見ていたんだ、と。



だから、自分の能力と相手の能力を比較したり、批評してしまっていたのだと。



新人は文字通り新人で入ってきたばかりなので何もわからない。だから自分にとってのライバルになるはずもなく、教えてあげる立場で見ていた。だから、彼の非効率さや失敗も全て、『じゃあどうすれば良いかを一緒に考えていこう』と、前向きに捉えることが出来た。

自分と同じ世代の若手は、確かにもう新人ではないし、教えられてばかりの立場ではない。ただ、少なくとも一部の仕事に於いて自分の方が上手くやれたのだから、それを彼らに新人と同じように、『どうやったらより良くなるか』という視点で教えてあげるべきだったのだ。

この時を境に、同僚への見方を徐々に変えて行くようにしたところ、モヤモヤイライラは徐々に減って、彼らの残業も減っていった。

そう、自分に足りなかったのは『仲間として、支える』というマインドだったのだ。

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☆  ☆  ☆



勿論、同僚をライバルと見ることは悪いことばかりではない。競争し切磋琢磨し、成長しようとするモチベーションになる。ただ、それは自分が相手を追い掛ける立場の時のみにした方が良いと思う。客観的に自分の方が現状優位に立っている状態で周りを競争相手だと看做しても、自分の成長にはつながらず、むしろ自分と他者を比べて満足してしまうことさえある。


また、教えることは相手にとって有用であるが、会社にとっても有用である。極論すれば、会社はなるべく時間をかけずに効率的に結果を出して欲しい、と社員に対して思っているわけだから、社員間で競争をして非効率になるよりも(効率的になるのであれば良いが)、協力して効率を上げてくれた方が有難いだろう。



よって、最初の問いに戻るが、30代の自分は今後、
自らの成長は続けながらも、周りの成長を後押しする』働き方をしていきたい



外資金融等の人たちから見ると、そんなこと言ってたら自分の寝首が刈られるんだよ、と思うのかもしれないし、経営者から見ると使えない奴は切って、新たに使える奴は雇った方が周りの奴らが教育するコストが節約できる、とか思うのかもしれない(個人的には社風への理解とか含めてその社員レベルの人間を簡単に外から持ってこれるとは思わないけれど)。


ただ、少なくとも自分の勤める会社にとってはこの考え方は重要なようだし、自分もこの考え方に気づいて働いたところ、気分良く働けているので今後も意識して続けていきたいと思っている。



ミチシブ


追記:
トイアンナさんと総合商社の中の人、が本エントリにも関連するような面白い記事をあげていました。


記事の中に、商社では教えることが損になりつつある、とありました。
内容を見るとなるほどと理解できます、近い世代をライバルとして見ているということですね。
人事評価の中で、真の意味での『人材育成』の割合を増やさないと中々周囲に教えるモチベーションが
湧かないのでしょう。ただ、評価とは別に、自身が気持ちよく働ける、働く環境の良化という点では、周囲に教えることのメリットは有ると思っています。